時空を超える「これすき」

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アニデレ6話振り返り + 「6話の事態に至った理由の考察」

 

 

 おはようございます。やってまいりました6話です。

 放送当時大きな反響を呼び、今でも時々話題になるエピソードとなっております。

 いろいろ言われることの多い話ですが、自分は結構好きだったりします。この話が好きというより、この話を起点に始まる未央の話が好きという感じですが。

 まずしっかりエピソードの要点をとらえて、その後、未央の心情についてしっかり考察していきます。よろしくお願いします。

 あ、地味にこのブログ誰でもコメント書けるんで、よかったらどうぞ。

 

 

 

6話「Finally, our day has come!(ついに私たちの日が来た!)」

 

・インタビュー

 すべてのアイマスアニメをつなぐ男、善澤記者から取材を受けるNGsとラブライカ。やや言葉に詰まる卯月や凛、しゃべりすぎちゃう未央など、NGsはややグダグダ。対するラブライカは、やや硬いながらもしっかりこなす。どうやら、あらかじめインタビューの練習をしてきた様子。

 インタビューの内容も、「これから何をしたいか」が中心なNGsに対し、「ライブで何を届けたいか」を語るラブライカと、中身も対照的。

 

・ダンスレッスン

 ライブに備えてより熱の入るレッスン。笑う余裕もありほめられる未央、ミスなくこなすがやや表現が固い凛、同じところも何度もミスする卯月、とダンスに対する適正は三者三様。

 

・衣装を着ながら夢見るのは

 完成した衣装を試着し、ステージへの気分がより高まる3人。そんな3人が思うのは、バックダンサーの時の景色。自分たちのステージでまた、あんな景色に出会える――そんな高まり。

 

・用意されたステージ

 今西部長が「新人のデビューライブの会場としては最高」とほめるほど、いい会場を用意したプロデューサー。プロジェクトへの期待値は、相当高い様子。

 

・ミニライブ前の広告活動。

 ラジオ出演、サイン入りポスターの作成、雑誌に広告――前述の取材も合わせ、新人アイドルの広告としては、とてつもない手間と労力をかけています。346の企業としての力もあると思いますが、相当なものです。

 

・かみ合わない認識

 ライブ当日。会場を目にした未央は、プロデューサーに「人がいっぱい来たら店の客なんかにとって邪魔じゃない?」と尋ねますが、プロデューサー「大丈夫だと思いますが」。会話はかみ合っていますが、認識がかみ合ってません。

 

・控室にて

 友達をかたっぱしから呼んだため、会場の狭さを心配する未央。凛がそれに対し「二階もあるから大丈夫じゃない?」と。ライブ前の会話ですが、かなり落ち着いた様子。

 一方ラブライカの二人は相当緊張している様子。

 

・バックステージにて

 緊張する卯月に対し、声をかける未央。「あの時みたいに楽しいことが待ってる」、「お客さんも盛り上げてくれる」。凛もそれに同意します。

 

・開演

 自分たちができることに全力で取り組むラブライカ。NGsもレッスン成果を発揮し、通りすがりの人が足を止めるなど、目を引くものはあります。しかし、当のNGsたちは、楽しみにしていた景色との大きなギャップに戸惑い……。

 パフォーマンス終了後、応援に来たクラスメートを目にした未央は、逃げるように身をひるがえして足早にステージから去っていきます。

 

・「アイドルやめる!」

 プロデューサーに対し、行き所のない感情をぶつける未央。しかし、プロデューサーの対応が悪く未央の心を意図せず傷つけてしまい……。

「アイドルやめる!」

 ふいに出たその言葉に、プロデューサーは一歩も動けなくなり、逃げ去っていく未央を見送ることしかできませんでした。そんなプロデューサーに、凛は不信感を覚えるのでした。

 

 以上が、6話の要点となります。

 これらを踏まえたうえで、「ではなぜ、このような事態――未央が逃げ出す――が起こったのか」について、考察していきたいと思います。

 なお、これらの考察をしていくにあたり、「本田未央という人間の性格」に関しても考えていきます。彼女を語る上で、材料となるものは多い(モバ、デレステ、その他媒体)のですが、アイマスは媒体が違うと描写の仕方が変わり、同じアイドルでも若干差が生じます。そのため、本記事では、できるだけアニデレ本編並びにアニデレに関連する媒体のみを資料として、考察していきたいと思います。

 

 

 

「6話の事態に至った理由の考察」

 

 まず、なぜ未央がプロデューサーに感情を荒げたのか。ここについてです。

 未央はプロデューサーに、「お客さんめちゃくちゃ少ないじゃん!」と言いました。同時に、「なんで!?」とも。

 つまり彼女は、「お客さんが会場を埋め尽くすほど来ると思っていた」ことになります。ライブ中の反応を見るに、おそらく凛や卯月もそう思っていたはずです。

 

 ここで重要となるのは「なぜ、お客さんがたくさん来ると思ったのか?」です。

 ライブをすると決まった時から、NGsはなんどもバックダンサーをやった時のライブを思い出しては、「あのときみたいな気分をまた味わいたい」と言っていました。いわばあの時の光景が、彼女たちの「成功の原風景」なわけです、

 あふれんばかりの観客、まばゆいコンサートライトの光、鳴りやまない歓声……彼女たちがまたステージに立つとき、その景色を夢見るのは不思議ではないでしょう。

 とはいえ、新人で、デビューしたてのアイドルが、美嘉がやっていたようなライブを最初から開けるか、といえば、当然の「NO」です。あれほどのステージに立つには、長い長い道のりがあるはずです。

 ところが不思議なことに、本編中でNGsの三人は、まるで「ライブをすればあの時の景色がまた見れる」ということを、当然のように口にしています。「ステージには楽しいことが待っている」、「お客さんがきっと盛り上げてくれる」、「このステージの客席は狭すぎるんじゃないか」……あまりにも、自然にそう考えています。

 少し考えればそうではないことがわかりそうなものですが、三人は全くそんなことを考える様子はなかった。

 

 では、それはなぜか?

 その原因は、彼女たちのデビューまでの経緯と、それを取り巻く環境にあります。

 本編でも言及されているように、彼女たちのデビューはあまりにも早いです。所属が正式に決まったその日にバックダンサーの仕事が決まり、そのまま目をつけられて流れるようにCDデビュー……ほかのCPの子が地道に仕事やレッスンをしているのと、あまりに対照的です。

 その中で、彼女たちが体験したステージはたった一つ、美嘉のバックダンサーをした時のステージだけです。ほかのステージを、彼女たちは知りません。そして、彼女たちは、おそらく熱心にアイドルを追いかけるタイプでないはずなので、新人アイドルがどのような場所からスタートしていくか知らないでしょう。

 もちろん、個人的にアイドルのステージを見に行くことはあったかもしれませんが、ステージの上から見た光景は一つだけ。

 その時の景色が、彼女たちとってのステージの景色の象徴になったのです。

 そのうえ彼女たちは、挫折も下積みもなく、とんとん拍子で階段を駆け上がってしまった。だから、彼女たちはそのステージへのイメージが、決して初めからできるものではないと気付けなかった。

 とはいえ、「さすがに新人のステージにそんなにたくさん人は来ないということくらい気付けるのでは?」と思う人もいるでしょう。しかし、思い出してほしいのです。彼女たちのいた環境を。

 346プロダクションは大手の芸能プロダクションです。充実しすぎといえるほど多くの施設を持ち、多くの人材を抱え、有名アイドルも多数在籍しています。

 「シンデレラプロジェクト」は、そんな346プロの新規の大型プロジェクト。雑誌広告を掲載(1話より)したり、プロジェクトの広告ポスターなんかを作るほど、気合の入ったプロジェクトです。

 当然、アイドルたちにも最大限のリソースを費やすはずです。優秀なトレーナーのレッスンを受けさせ、最高の衣装と楽曲を用意し、最大限の広告をする。実際、NGsは新人でありながら雑誌の取材、ラジオの出演、ポスターの多数の掲載……あまりにも、破格です。それだけの環境にいれば、期待してしまうのではないでしょうか?(実際、未央が「記者会見くらいするかと思っていた」というセリフがあり、卯月や凛も少し拍子抜けしているようだった)

「あれだけのことをしたんだ。きっとまた、あの時のようなステージが待っているんだろう」

 そう、無意識のうちに思ってしまうことは、あるのではないでしょうか。

 さらに悪いことに、卯月たちはプロデューサーと積極的にコミュニケーションをとっていませんでした。だから、「ミニライブがどのようなものか」の説明をまともに受けていませんでした(プロデューサーがNGsのライブへの認識に違和感を持つシーンは少なからずあるのですが、言及はしなかった)。誰も、彼女たちの思い込みに気付けなかった。

 それが、彼女たちが「観客がたくさん来ると勘違いした理由」です。

 

 では、それが未央が感情を荒げる理由につながるのはなぜか。

 彼女たちは、お客さんがたくさんくるのものだと思っています。お客さんがたくさん来て、歓声をたくさん聞いて、それで初めて、成功だと思うわけです。

 しかし実際は違いました。観客はまばらで、意識的に盛り上げてくれる人はいません。足を止めて気にかけてくれる人がいるなど、満足度はそこそこあるはずなのですが、それは彼女たちの目に入っていないと思います。3話を思い出して下さい。彼女たちがステージに飛び出した瞬間です。あの瞬間、彼女たちは、観客が持つコンサートライトや声は認識していましたが、観客の表情はまるで見えていませんでした。この時の彼女たちは、観客の表情を見る余裕がまだないのです(発想がないのかも)。

 だから、彼女たちのステージ成功の基準は「観客の人数と、盛り上がり」なわけです。

 そんな彼女たちがステージに立った時、茫然としました。

 思い描いていた風景からあまりにも遠い景色。あこがれていた風景はそこはない。ただ自分たちをじっと見ているお客さんがいるのみ。「どうして」、そんな気持ちでいっぱいになったはずです。

 未央にとっても、それは例外ではないはずです。

 練習の時はあんなに笑顔だった彼女は、本番ではとてもいびつな笑顔をしています。ステージが終わっても、現実が受け入れられないかの如くぼーっとしています。

 そして彼女は、クラスメートの横断幕を目にし、それから逃げるようにステージ上から去るのです。

 では、このとき彼女は何を思っていたのでしょう。

 

 本田未央はどんな女の子か。元気で、活発で、コミュニケーションが上手で、すぐ人の内側に入っていける子。運動神経も高く、実は勉学もできる。その一方で、3話で見せたような、メンタルの弱さを併せ持っています。

 メンタルの弱さ。これが、どれほどのものなのか、どういったものなのか。これについての解釈は割れるでしょう。

 それを、別媒体から推測することは可能かもしれませんが、それは、アニデレの考察からはややずれます。なので、ここでは、結果から逆算して、アニメの本田未央はどんな子か、を考えます。

 思い込みをしたままステージに立ち、理想と現実のギャップに愕然とした未央。その後ステージ上からクラスメートの応援を受けた彼女。しかし、それから目をそむけるように逃げました。

 彼女の中で、その場のステージは「失敗」です。そんな時、クラスメートからの応援を受けるのは、「失敗した自分の姿を見られる」ことと同義です。ふがいないでしょうし、恥ずかしかったでしょう。その感情に、彼女の心は耐えられなかった。だから、その場を去りました。

 ステージから遠ざかる中、彼女の頭の中では様々な思いが駆け巡ったはずです。「どうしてこんな失敗をしたのか」、答えのない疑問と、失敗してしまったという実感で、頭の中がぐちゃぐちゃになったはずです。その行き所のない感情を、プロデューサーにたたきつけてしまう、そんな風になってしまうのは無理はないかもしれません。もちろん、よいことではないですが。

 

「お客さんめちゃくちゃ少ないじゃん! なんで!?」

 

 最善は尽くしたはず。できることはやった。あんなに頑張ったのに、なのにどうして。

 思いこんだまま勘違いし、漏れ出てしまった感情。

 そんな未央に、プロデューサーはこう聞き返します

 

「あの時と比べて盛り上がりが足りない、と?」

 

 ここで、一度未央が目をそむけます。この部分をどう解釈するかですが、未央という女の子は、勢いが前に出ることはあっても、馬鹿な子ではありません。物事に緊張することができる言うことは、物事に対しての想像力があるということであり、ひいては、客観で物事を見れる人です。

 つまりこの時、彼女は、「無意識に美嘉の時のステージと比べていたこと」に気付いたはずです。

 もしもここで、プロデューサーが未央の誤解にきちんと向き合えていたら、最悪の事態は回避できかもしれません。

「失敗なんかではなかった」「新人のステージとしては十分だ」「観客も満足しているようだった」、そんな言葉をかけられていたら、あるいは。

 ですが現実、出てきた言葉は考えうる限りでも最悪な言葉。「今日の結果は、当然のものです」。

 未央とプロデューサーの認識はずれています。未央は失敗と思っていて、プロデューサーは成功と思っている。プロデューサーはそのずれに気づいているのかもしれないですが、あまりにも、言葉が足りない。

 未央から受け取れば、この言葉は、「あなたたちなら失敗して当然だ」と言われてるに等しい(この時、反応しているのはNGsだけのよう)。

 それはあまりにも残酷な宣告です。未央の追いつめられた心に、とどめが入るわけです。

 彼女は選ばれたリーダーです。当然、ステージにおける責任感もあるでしょう。成功させようというやる気だってあったはず。なのに、「失敗するべくして失敗した」なんて言葉を受けた。彼女は、それに耐えられなかった

 心は揺らぎ、ふがいない感情のまま、アイドルをやめると宣言し、その場から逃げ出してしまう。すべての弱さや責任を背負って立てるほど、彼女は強くなかったのです。

 もちろん、責任を放棄して逃げ出したことは褒められるべきではありません。彼女の精神が強ければこうはならなかったわけなので。

 ただ、彼女にすべての非があるわけではありません。

 彼女は、あまりにも運が悪かった。いや、よすぎたといえるのかもしれません。

 どこか、ほんの一度だけ、自分を俯瞰で見返す瞬間があれば、例えば、プロデューサーが、どこかで適切な言葉をかけてくれていれば、そんなことがあれば、最悪の事態は避けられたはずなのです。

 彼女を強く責めるのは、酷というものでしょう。

 

 そして、プロデューサーは、「アイドルやめる!」という未央の言葉に過去のトラウマがフラッシュバックし、未央を引き留めることができなかった。

 そうして、6話が終わるのです。

 

 

 

まとめ

 以上が、自分の、未央が逃げ出すまでに至った理由の考察になります。

 このエピソードをみて、思うところがある人は少なからずいると思います。7話まで見ても、まだすっきりしないという人もいるでしょう。

 ただ、そういう方も、まず25話までみていただきたい。そして、未央を追ってみてほしいのです。

 彼女は、この時の経験をずっと気にしていきます。もう二度と、このような失敗はしたくないと。その思いを背負い、努力し、成長しようとする姿が本編やNO MAKEで少しずつ描かれていきます。

 彼女は確かに一度「失敗」しました。ですが、彼女はそれを乗り越え、前に進むために挑み続けるのです。その姿を、見届けてあげてほしい。

 そして、25話の時の彼女を見てあげてほしいのです。彼女は、前に進める子だというのを、弱さと向き合える子になのだということを、見てあげてください。

 それが、一人の未央Pとしての、ささやかな願いです。

 

 次回は7話です。未央の失敗の清算に、凛の本音、そして、プロデューサーの決意。

 よろしければ、ぜひ。