おはようございます。総選挙が明日からだというのにいまだに新生活が落ち着かないです。デレステ、久しぶりに上位のほうを取り逃しました(どうでもいい)。
最終回をコツコツ振り返ってもいいんですけど、ボーナスステージ的な側面が強い回ですし、「これからも続いていくシンデレラたちの物語の区切り」のエピソードとして、言葉はいらないかなと(物足りなかった人はNOMAKE25話をぜひ)。
だから今回は、NGsについて振り返りたいと思います(本来そういう趣旨)。
彼女たちが、どんなふうに歩んで、どんな場所にたどり着いたのか。主観がたくさん入りますが、お付き合いいただけると幸いです。
・本田未央のまとめ
アニデレ放送当時はまだデレステがなくて、アイドル同士の横の広がりがあまりたくさんない時代だったので、アニメは過去最大級の広がりを見せたものだったわけなんですが、そういった中で、一番新しい面が掘り下げられた子は未央なんじゃないかと思います。
はつらつ元気で、絆に熱い友情番長! という明るい側面がフィーチャーされがちな子ではあるんですが、アニデレで見えてきたのは精神的な未熟なところが多かったですね。
小心者な一面が見えたり、感情的になると自分を追い詰めがちな面だったり。でも見えたのは、そういう未央のマイナス面というだけでもなくてですね。
円滑なコミュニケーションのために気配りをしたり、悩める後輩にアドバイスしたり。後半のエピソードでは、ふさぎ込んでしまった卯月と、そんな卯月を見て揺らぐ凛の間を取り持つなど、リーダーとして、少し大人な対応も見せたりもします。
それは、もちろん彼女の持つ天性のものでもあるでしょうが、それ以上に、彼女が6話を経て、これまで以上に頑張ろうとした結果なのかとも思います。
別に頑張ろうと思ったからって人って急に変わるわけじゃなくて、実際、20話では衝動的にまた逃げ出して、抱え込んでしまうわけです。でも、今度は立ち上がり、立ち向かうんです。あの時のようにしないために。
彼女は、特別強い子ではありません。器用でいろんなことができても、決して天才タイプではなくて。
でもだからこそ、誰かのために頑張れる彼女の姿は、とてもキラキラしていて、いつだって輝いているんだと思います。
そんなアイドルに、彼女はなれたんだと思います。
(きっと、彼女が繋いでいた)
・渋谷凛のまとめ
結構意外な一面が見えてきた未央と比べると、割と最後まで凛は方向性が同じだった気がします。
プロデューサーのスカウトでアイドルを知り、卯月の笑顔でアイドルの輝きを感じ、夢中になれるものを探しにアイドルの世界に飛び込みました。
何も知らない世界で歩みを進めるうちに、少しずつアイドルというものに、自己を表現する場所としての価値を見つけていきます。
あらゆることに無関心だった彼女が、アイドルという世界で初めて、歩みたいと思える道を見つけたわけですね。
だからこそ、トライアドに対する感情にも嘘をつけなかったわけで。
自分が見つけた可能性のすべてを手にしたくて、まっすぐ進み続けたわけです。
ただ、まっすぐさは不器用さの裏返しなわけで。
卯月の笑顔が曇ったとき、彼女は少し情けない姿を見せるわけですが、それはきっと、彼女にとって卯月が、自分の輝きの原点だったからだと思うのです。自分の根幹が揺らぐのと同じなわけですね。
だから、離れていきそうになる卯月を見るとあんなふうになっちゃうのかもしれません。
誰よりもまっすぐ見てるから、それを手放したくないというか。ちょっとわがままな子なのかもしれませんね。
でも、もう大丈夫でしょう。
彼女の根幹は、もう元通りになりましたから。これまでのように彼女は自分の可能性を追い求めて前に進んでいけると思います。
きっと、自分の知ったすべてを持って、昨日よりも輝いていくのでしょう。
今まで以上に、全部を大切にしながら。
(いつも、新たなキラメキを)
・島村卯月のまとめ
普通の女の子として、キラキラしたいという思いを抱えて、アイドルになった卯月。
しかし周りの女の子は、みんなそれぞれの輝きを持つ子たちで、じゃあ自分はどうだろうか? と卯月は常に考えていました。
ダンスが上手なわけではない、歌が特別優れているわけでもない、そんな自分のいいところはなんだろうか。
客観的に見る我々は、笑顔と即答できます(ほかにもいろいろ挙げる人がいるでしょう)。でも卯月自身は、前に進めない自分を見て、ずっと自信を持っていて取り柄にすらも自信を持てなくなってしまうんですよね。
不安と恐怖に包まれて、止まってしまった足取り。
でも、そういう不安をぬぐってくれるのは、結局挑戦した後の「成功」だけなんですよね。
いろんなアイドルの思いを聞いて、プロデューサーの手を取って、もう一度前に進む覚悟を決めるんです。
キラキラしたい。その彼女の願いは、最後まで変わりませんでしたし、きっとこれからも変わらないと思います。
でも、彼女の心は、アイドルになったばかりのころとは違います。
漠然とした憧れを持って魔法を待つだけでは、もうありません。
自らの意思で、輝くために努力していけるはずです。
頑張ります! という言葉とともに。
(いい笑顔です!!!)
まとめ
アニデレという物語は、濃厚なドラマが絵が描かれていますが、実はお話自体は存外シンプルだったりします。お話の中でのアイドルたちの葛藤も、中身自体は結構シンプルで、それほど特別なものは多くありません。
そしてどの問題も、すべてがすべて完全解決するわけじゃなかったりします。
未央はまだまだ未熟な面も見られますし、凛もまだまだ夢中になっている途中ですし、卯月も自信のきらきらの形を見つけたわけではありません。
彼女たちはまだ、夢の途中にいます。
では、この物語はどんな物語だったのでしょうか?
自分個人の意見ではありますが、アニデレは、「アイドルになる」物語だと思っています。
346のアイドルになった子たちは、最初は周りに導かれ、魔法をかけられるようにアイドルとして輝き始めます。そんな彼女たちが、やがて自らが歩む道を決め、魔法にかけられた女の子としてではなく、アイドルとして歩みだします。
ゴールにはまだたどり着いていませんが、少なくとも、裸足のまま歩みだせるくらいには、彼女たちは強くなったのだと思います。
わかりやすいところでいうと、「流れ星キセキ」という曲がありますよね。NGsの二曲目です。
NGsの歩みをなぞるような曲ですが、一番でこんな歌詞があります。
「流れ星を見つけたら 何を祈ろう? 今は思いつかないよ だけど みんなで笑っていたいよ」
アイドルになって間もなく、3人で活動を始めて、どうなるか、なんてきっと全然わからなかったと思います。だから、みんなで笑って「いたいよ」という願望、つまりは願い事の歌詞になっています。
しかし、たくさんの困難を乗り越え、自らの歩む道を決めた彼女たち。歌詞も、こう変化します。
「流れ星を見つけたら きっと祈ろう キラキラしている未来を そしてみんなで笑っていようよ」
これからも、これまで以上に輝いていこう、と。みんなで笑って「いようよ」という意思を。
自分たちで、つないでいくのだと、確かな決心をしたNGsの気持ちが見えます。
自分の道を歩いていくと決めたのです。きっと、CPのみんなも。
最終話。CPの面々は、いつか彼女たちが憧れた衣装に身を包み、「シンデレラガールズ」と名乗ります。
憧れる側から、憧れられる側になったわけですね。
ですが、彼女たちはこれからも成長していきます。
ラストシーンに現れた白紙のページには、きっと彼女たちかこれから歩む道が書き足されていくはずです。
その道にはたくさんの苦難が待っているでしょうが、くじけても、また立ち上がれるはずです。
「――だってシンデレラは がんばりやでしょ?」
(白紙にページは、どんなことが書きたされていくのでしょうね)
ここで本編の振り返りはひと段落ですが、最後にもう一つだけ。
プロデューサーと常務についてだけ、もう少しだけ触れる記事を書こうと思っています。
そちらまでお付き合いいただけると、幸いです。
ⓒBNEI/PROJECT CINDERELLA