なんとなく個人的にずっと思っていたこととして、シンデレラガールズがちょっと停滞してるなあと思っていた。
ガンガン曲が増えたり、ゲームに限らない多様なメディアミックスをしたり、単独ドームライブをしたり、どれも自分の心を滾らせたし、頭おかしいほど楽しんだけれど、それはああくまで既存の路線の発展であって、めちゃくちゃ新しいことをしているわけではなかったりもする(いや新宿のあれとかめちゃくちゃ新しいことなんだけどね)。
少しずつだけど曲は増えるもの。少しずつだけどボイスは付与されてくもの。ライブイベントはやってくれるもの。
それが当たり前なのはまあ精神衛生上はありがたいんだけど、現代のコンテンツとして現状維持はコンテンツの寿命を縮めるものだっていうのはぼんやりとだけど理解はしている。
2018年は何回か、シンデレラガールズってあと何年続くのかなーなんてすこし考えたりもした。
シンデレラガールズは、200人近くのアイドルがいる時点でバカなコンテンツだと思っている。まともなコンテンツじゃない。構造がいびつで欠陥建築なのになぜか崩壊しない(させてない)ビル……いや、サグラダファミリアかな。まあでもそんなトンデモなままあれこれ面白そうなことをひたすらやっていって、それがどこにもないような面白みを生んでいる。だからシンデレラガールズはクレイジーさを投げ捨てるともうそれコンテンツの終わりなのでは? 大丈夫か? と心配していた。
結論から言うと問題なかった。新アイドルが来たから。
新アイドル、何故か頭の中から消していたけど、「シンデレラガールズの閉塞感」をぶち破るのにこれ以上の選択肢はない。シンデレラガールズは個性のパンドラボックスなわけだから、単純にアイドル数が多ければ面白みは増える。というか0からアイドルを知っていくっていう過程がもう面白い。
辻野~夢見のとんでもニュージェネの時点でほぼ成功といってもよかったんだろうけど、次のデレステの新規実装でシンデレラガールズの本気を見た。
読みました? ちーちゃんずのイベコミュとカードの親愛度台詞。やばくなかった? あれ、デレステで声付きでアイドル増やしたからこそだったじゃないすか。めっちゃ面白かった。
ちーちゃんずの2人はPの介入なんかなくても2だけの物語はあそこで完成してて、とっくのとうにあらすじは終わっててあとはもうエンドロールを待ってただけなんだけど、Pが加わり登場人物が3人になって、物語は終わらず第2章に。そして2人は、アイドルを知って、「ハマった」。エンドロールはすっ飛ばされ、閉じてた世界が広がって、無限に続く可能様な物語が始まった。
これをリアルタイムで味わえるのって、最っっっっっっっっっっっっ高じゃない!?
ちーちゃんずの話が多くなってしまったけど、新アイドルはみんな1癖も2癖もあってみているだけでワクワクしてくる。シンデレラガールズで今までしてこなかった初めての経験で、めちゃくちゃ面白かった。
そして、この新アイドルの衝撃はいろんな所へ広がった。これを客観的に伝えるのは難しいけど、ちーちゃんずのイベントが直前のイベントよりアクティブが増えていたっていうのは、1つ無視できないデータだった。
新アイドルたちは間違いなく、閉じつつあったシンデレラガールズをぶち破って、デカくした。
それは、もしかするとささいなヒビ程度に過ぎないのかもしれないけど、この衝撃は、きっと数年後、大きな一歩につながる。そう思った。
だから自分は、今、めちゃくちゃ心が滾ってる。抑えきれないくらい。
「全員にボイスがついてほしい」
シンデレラガールズが好きなものなら1度は夢見たことがあるのであろう、大きくて、ゆえに途方もなく思える夢。自分のたまに考える。「この夢は、叶うのか?」
頭の中でぐるぐる考えてみても、できるとうなずく夢見る自分と、無理だと首を振る皮肉屋な自分がどっちもいて、いつだって結論は出ない。結論なんかでないんだろう。だから、できるのはいつも祈ることだけ。
でも、自分には一つだけ、断言できることがある。
「コンテンツが続く限り、可能性は0ではない」
故に、自分は新アイドルを歓迎する。
個性的な彼女たちが歩む道のりが楽しみだから。既存のアイドルたちとの化学反応を見てみたいから。新曲がとても魅力的だったから。
彼女たちは、シンデレラガールズをもっと大きなコンテンツにしてくれるかもしれないから。
シンデレラガールズは、まだまだ生き切ってやろうと足搔いているのが、強く伝わってくるから。
なにより、とっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっても、面白そうだから。
愛してるぜシンデレラガールズ。
君が死ぬまでこっちは魔法使いでいてやるから、これからも、末永くよろしくね。