正反対な君と僕という漫画があまりにも面白すぎるので、今回から感想を書いていきたいと思います。
余裕があれば過去の回も振り返りもやりたい。神漫画なので。
今回は3月の話。卒業式が終わり学年が上がるにあたってクラス替えだの学年末テストだので色んな感情がごちゃごちゃになる季節ですね。
今回はそこにホワイトデーを絡めながら、鈴木&谷、山田&西、タイラズマの関係性を一度再確認するような話でした。
谷と鈴木のパートは、初期からメインで描かれてきたのもあって変わったものと変わらないものが両方滲み出てきて味わい深い。谷が鈴木の好きそうなものを理解してたり、クラス替えを寂しいと思う気持ちが芽生えてたり、「谷くんならお返しの意味を調べてそう」なんて鈴木が思いついたり。お互い春先から長い間付き合ってきたことでこの辺の相互理解がぐっと深まってきてますね。
谷が検索させないために追いかける構図は2話の逆(あの時は履歴を隠すために谷が逃げてた)で、似たシチュエーションなのに違うリアクションをしてるのがなんだかほろりとしちゃいますよ。ええ。
最近この二人はキュンキュンするってより、ただ好きな人といる時間が大切で愛おしそうで、そのドキドキを超えたあとの雰囲気がいいよね〜。
山田と西に関しては付き合いたてってこともあって純粋な山田に西がドキドキしてる〜ってノリはあんまり変わらないんだけど、西さんがしっかり山田と目を合わせて喋れるようになってきたとこで山田のお馬鹿さからくる「可愛さ」みたいなものを感じてきてる。これ、愛おしいってやつですよ。鈴木で見た。
あんまり変わらないようでいて、西の方も山田をからかうのがちょっと楽しくなってたりしてすごく対等に肩を並べてる感が出てきましたなぁ。
そしてタイラズマです。何を隠そう自分はこのタイラズマが好きなので、毎話彼らの動向を見てドキドキしてます。
今回はホワイトデーってことでそのお返し周りのお話です。
まず「平がお返しをするなんて意外」っていう東の発言。なかなかパンチ効いてる発言ではあるんですけど、これって東の中で多分ネガティブな意味がないのが一個好きポイントです。別に東からすると「平ってそういうやつ」って思ってるだけで、それが悪いとも駄目とも思ってなさそうなのがいい。誂う上で平が自虐し過ぎたら「いやそこまで言わんでもいいじゃん」って言うバランスなのがね、平が言うところの「対等に見てもらえる」ってとこなんだと思うんですよね。
そんで、そんな「対等に見てくれる=普通に接してくれる」東が平にとって「感謝したいくらい大切な存在」であることをここ数話の流れで自覚してて、その結果お返しに繋がると。
ここがね〜〜〜もうすっごいんです。
だってこれ、「明らかな義理のお返しにすらあれこれ頭を悩ませる平」が「ただ渡したいと思った」から東にお返しを渡したってことですからね! しかも東が普通に接していたことが平の特別になって、それが特別な気持ちとして東に伝わるってこと(もちろん言葉が足りないから全然伝わってないことのほうが多いけど)。
この二人ってお互いがお互いに与えてる影響をそこまででかいと思ってなさそうなのが良い。東が今回平からお礼を受けたことではじめて自分が平にとって「そう」であることを少しだけ認識できた感じで。この両方の視点から見るとお互いめちゃいい感じなのに当人同士はそうでもなさそうで。もう〜〜〜〜。
多分平は自分の勘定の整理だから……って思ってたせいで受け取った東の様子がちょっと変なことに気づいてない。それがまたいい。じれったいが、ゆっくり理解していく過程が素晴らしい。
最後のナレーションでも「変わらないようで 変わってるような」と重ねられているように、二人の距離が少しずつ、少しずつ詰まっていくのを感じましたね……。
ということで3月回でした。晴れやかなナレーションもあって最終回みたいな後味でしたけど……まだ終わらないよね? もっと彼らの青春を見せてください。お願いします。
2年生編がどんな形になるのか、それともまさかのクライマックスへなのか。来週の動向を気にしつつ今週の感想は締めとさせていただきます。
また2週間後。