前回
うーん……微妙。
大体思ったことは4-3と変わらなかったです。ギミックとそれを見せる演出は面白いことも多かった一方、人間ドラマの尺不足・すっきりしない結末・爽快感の足りないクライマックスあたりが終わった後のもやもやを募らせていて、なんともすっきりしない作品でした。
というか作品自体が大きな本筋とそれを見せるところに特化しすぎているせいで、細かいところが零れ落ちまくっちゃったのかなあ……と感じます。
良かった点としては一話から置いといて来た謎を7年前の裁判から一気に拾い起していくパートでしょうか。突っ込みたいところもなくはないんですが、大量の「実は……」があったおかげで回想だらけの後半戦でもある程度の熱量を保って行けたと思います。
ザック=浦伏とか、そこそこ驚きのある事実もあってね。あれですね、ひぐらしの後半みたいな感じの盛り上がりがあったかな。
あと地味なんですが、王泥喜と牙流検事の友情というか、信頼関係みたいなやつは来るととこまできた感じがして好きです。
兄貴の真実に対して揺れる牙流検事に王泥喜が「一番大事なものはなんだ」と問いかけ、それに牙流検事が「大事なことなら忘れない」と返して真実の追求に戻るところがすごく好きでして。
ライバル関係とはまた違う、この二人の在り方って感じがすごく好きでした。
あとは、久々のサイコ・ロックとか立ち絵がリファインされた旧成歩堂とかのファンサービスも嬉しかったですね。
他はまあ……うん。いろいろ問題点があるかなあと。
あれこれ言いたいことはありますが、一つだけ挙げるならばやっぱり「真犯人の敗因」が王泥喜君の立証じゃなくて「裁判員制度」によるものだったことですかねえ。なんというかこう、制度によって結末が決まることがシナリオ的に大きな意味を持たせられてない気がしてしまって。
「主人公の活躍の場が奪われてしまった」という気すらしてしまったのが、ちょっと受け入れがたい部分だったと感じています。
とりあえずそんな感じでしょうか。また別途でタイトルの総括記事を作ろうと思っているのでそちらにご期待ください。
この作品を受けて逆転裁判5はどうなってしまうのか。期待と不安を交えつつ、次回に続く。