時空を超える「これすき」

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アニメ「シャドウバース」、超良質なホビーアニメだった【1~4話感想】

 

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可愛い

 

 

 

 

 

 

 

 シャドバアニメ、面白い。めっちゃいいアニメかもしれない。

 

 正直事前情報だと「対象年齢間違えてる」、「子供になんてものを勧めるんだ」とか思ったし、主人公の「いつもシャドバのことを考えている」というホビーアニメでありがちな特徴を全く純粋に受け止められなかったりと、いろんな意味で期待と不安が入り混じっていた作品だったけれども。

 

 原作のカードゲームの面白さはアニメの面白さに直結しないし……ホビーアニメってたまに思わぬ傑作あるし……というのと、あんまりにも小ばかにする人の声がうるさかったし、黙ってみてから感想言おうと思ってとりあえず放映されている4話までを見たのが昨日。

 

 

 

 ……めっちゃ面白かった。

 

 

 

 

 

 

【良いところ】

 

『これぞホビーアニメというノリとテンポ』

 

 純粋な少年ではなくなった僕らが販促目的のホビーアニメを見るときは、「作品特有の不思議設定に心の中で突っ込みながらもノリで楽しむ」がベストな姿勢だと思ってるんだけども、この姿勢で見るとシャドバアニメはとてもよくできてる。

 

 第1話からして「スマホがないからシャドバができない主人公」という無駄に世知辛いところから始まり、「何故か納屋にあるスマホ」、「スマホの謎機能」、「負けたらスマホ没収」、「TCGアニメ特有の謎スタジアム」などのらしい要素が盛りだくさん。

 

 それらをコンスタントに話に盛り込んだうえで、「不良からヒロインのスマホを取り戻すために主人公が初陣」というシンプルだけど王道で熱い話をやり切った1話目はかなり高感度が高い。

 

 そこからライバル格が2話で登場し、「こいつにもう1度ちゃんと勝つためにもっと強くなる」という中長期的な物語の目的が提示されたのもかなり良い。長期クール作品こそ、主人公にしっかり目的意識を持たせるのが大事だからね。

 

 どんどん増える新キャラも、勝つだけでメンタルブレイクしてしまうヴァンパイア使い、天才少年、やたら変装がばがばなアイドルなど濃いうえにちょっと待てと言いたくなるノリ。こういうのが一切のひねくれなくテンポよく投げつけられてくるのが本当に「こういうのが見たかったんだよ!」があって大好きです。

 

 ちょっと突っ込みながらほんわか楽しむアニメとしてマジで現状かなり高品質だと思う。

 

 

 

『嫌味なく愛嬌あるキャラ達』

 

 主人公のヒイロは現状ちょっとキャラは薄いけど、バカキャラ特有のうざさとか鈍感さとかがあんまりないのが好印象。2話で悔しがる姿を見せてくれたのが個人的にかなり大きいと思う。ああいう負の一面を早めに見せてくれたのはキャラの印象かなり変わる。

 

 ライバル枠であろうルシアはまだ語れることは多くないけれど、影のある一面がある一方でエンディングではなんか中良さそうにしてるし、どんなふうに話に絡んでくるのか気になる。

 

 カイ君はちょっと嫌味なキャラかとも思ったけど、負けず嫌いなだけで熱い奴だったし、ヒイロの弟分みたいな立ち位置に落ち着いてかなりかわいい奴に見えてきた。一番ビビったのはCV種崎敦美だけどね。

 

 カズキは……いいや。5話待ち。

 

 どっかで聞いたことある声のアイドルアリス。『特別』に嫌気がさしているという公式の説明書きになるところ。可愛い声して怖い奴を使うのはいいもんです。

 

 んで、個人的最推しがヒロインのミモリ。キービジュを見たときはそんなに可愛くないかなとか思ってたけど、動いてしゃべるととてもかわいらしかった。公式サイトに罹れるくらいには「普通」の子。でも1話で周囲のために一歩踏み出す勇気があったりするいい子だし、4話でちょっとおしゃれしたことを褒められたがったりする姿とか細かいところが可愛い。

 

 キービジュにいてまだ出てきてないやつらもいるから期待、って団塊のキャラばかりではあるけれど、今のところ全員のキャラ紹介はうまくいってるから、期待はできると思う。

 

 いやもう嫌味ったらしいキャラがいないってだけでもかなり好きだよ。

 

 

 

『原作知っている人に伝わる小ネタ』

 

 主人公の目覚ましがベルエンジェルだったり、主人公のスマホにはじめからシャドバのアプリだけじゃなく大会用のアプリも入っていたりと、小ネタもあって楽しい。

 

 アリスの声とか狙ってるでしょ。

 

 こういう、わかる人にだけわかる系のネタは好感度が上がる。それだけでって? 自分ちょろいもんで。

 

 

 

『一喜一憂が楽しいバトルシーン』

 

 結局のところカードゲームアニメはシナリオが多少あれでもゲームシーンが面白ければ何でも良かったりする。

 

 そういう意味でもシャドバアニメはかなりいい感じなのではないかなあと。初期カード中心の低速環境ではあるのかもだけど、各リーダーにはこんな特徴があるんだぜ! みたいな部分がポップに描けててまるでシャドバじゃないみたいだもんな。

 

 おなじみのフォロワーがアニメで動くのもなんか嬉しいし、スペルをプレイヤーが使う形で見せたりするアニメっぽい脚色も光ってる。

 

 何より基本的に作画がいい。まだ始まったばかりだからっていうのはあるかもだけど、この水準をぜひ維持してもらいたい。

 

 

 

【気になるところ】

 

『ルール説明がない』

 

 販促アニメとしてちょっと引っかかったところ。まあルール説明は話のテンポとトレードオフみたいなところはあるけど……「PPは毎ターン1増える」とかそいう基礎的なところもすっ飛ばしてるの、どうなんだろう? わからん。問題があるような気もするし、無いのかもしれないけど気になってる。

 

 

 

『原作がシャドバ』

 

 これはもう俺が一方的に悪いんだけど、「シャドバをやっている奴に悪い奴はいない!」みたいな何気ないセリフに対してですら乾いた笑いを浮かべてしまう。

 

 もうシャドバって単語はミーム汚染されまくってて、自然な文脈に放り込まれて手の余計なことを考えまくってしまう。故に超楽しんでるんだけど突然思考が無駄に嫌な方向に引っ張られるの本当にアレ。

 

 最大の問題点がアニメ本編と一ミリも関係ないのどうなの? サイゲのせいにしてもいいかな? ダメ?

 

 

 

【総評】

 

 とにもかくにも「ド王道のホビーアニメ」、「原作以外理想的なカードアニメ」というのが自分の感想。まだ始まったばかりのアニメに褒めすぎかもしれないが、逆に言うと始まったばかりのホビーアニメがこれくらい面白いって時点で十分な気はする。

 

 まだ見てない人は、ちょっといろいろ思うだろう雑念を捨ておいて、一回素直な心で見てほしい。面白いから。

 

 

 シャドウバースって名前だけでいろいろ言われるアニメになるかもしれないが、全部気にせずホビーアニメとして突き抜けてほしい。

 

 これから面白さが加速していくことに期待しつつ、今回はこの辺で。

 

 

 

© アニメ「シャドウバース」製作委員会・テレビ東京

浅倉透初プロデュース感想メモまとめ

浅倉透

 

4/3 実装日
顔が好きだし設定好きそうだし気になることも多かったのでとりあえずプロデュース

 

・出会いコミュ
演出がイベントコミュのそれ。アホか。飛ばしすぎだ。
スカウトを無理強いしかけてしまったことを気遣ったPが、その場をさろうとする透の代わりに、自分が去ろうとした時のセリフ。それが透中でフラッシュバックしてスカウトの話を聞いてくれることに。
運命の再会ってか?

 

・シーズン1
上の見えないジャングルジムの夢のお話。のぼる前は大したことなさそうで、登りだしたら……果てしない。
長いなあとつぶやく彼女は、そのスケールに呆然としていたのか、それとも好奇心を持っていたのか。
アイドルとしてのオーラでいい感じの滑り出しになったことに対するリアクションを見るに、ジャングルジムを登る気はあるらしい。
突破時も淡白だなあ……

 

・シーズン2
オーディション落選のお話。彼女の中では多分ある程度アイドルへの向き合い方は形になっているんだろうけど、それが伝わってないんじゃ……という話。
伝えようとしなくては伝わらんもんもあるんじゃ。

 

・シーズン3
伝え合うことの意義を伝える話。気持ちは伝えないと伝わらないから、伝えあう努力をするのが一番大切なのかもしれないね。
わかってくれると思った理由は……また後で。

 

・シーズン4
きちんと言葉する話。まだまだぎこちないけれど、伝えようとする気持ちがきっと大切。
長い人生で一緒に嬉しいことを探そうという決意を経て、ようやく相棒らしい二人になれた気がした。

 

・WING
挑戦前のできるまで何度でも、が印象的。
感情の揺れが少しずつわかるようになってきた気がする。優勝時のセリフも好きだけど、敗退時の嬉しいことの話もすげぇ好きなんだよな……。

 

・エンディング
ジャングルジムを最初に登ろうと思ったきっかけは、Pだったんだよっていう話。
きっと、ずっと遠くから見てるだけだった彼女が踏み出したあの瞬間は、本当に大切な記憶だったのだと思う。だからこそ、Pに過剰な期待をしていたのかもね。自分の理解者として。
でもそうではなく、自分の思っていることはきちんと言葉にせねばならないから。ゆっくりと言葉にしていこうという宣言。
そして、その間に私のことを思い出してね……という、爽やかな未来への期待で〆。

 

・総括
「果てのないジャングルジムを一緒に登る相棒」に、Pと透がなるまでがWING編だ、という印象。
透がその夢にどんな気持ちを抱いていたのかとか、人生は長いという言葉に込めた思いとか、人となり関する部分とかはまだ不透明なところも多いけれど、少なくとも彼女が「一緒に嬉しいことを見つける」ことに前向きなのだとわかったから、まあいいんじゃないかな。
他の彼女のことは、ゆっくり知っていけばいいんだ。
ということで、かなり好きです浅倉透。これからよろしくお願いします。

 

・その他
甘い卵焼きを食べたことがない
成績は普通
映画やドラマの鑑賞には動画サイトを使うらしい?
親愛度高いときのプロデュースセリフに「待つ」が関連したものが多い→透のキャラテーマに「待つ」があるのかも

 

 


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©2018 BANDAI NAMCO Entertainment Inc.

 

シャニマス「薄桃色にこんがらがって」の演出が素晴らしかった話

 

 

 現在開催中のシャニマスアルストロメリアイベント、「薄桃色にこんがらがって」。

 

 Twitter上で多くの絶賛の声を聴いていたが、全くもってその評判に偽りなしの丁寧な名イベントコミュであったと思う。

 

 シナリオ自体の構成ももちろんよかったのだが、特に優れていたのは「演出」だった。

 

 というのも、ソシャゲのシナリオ描写はテキストベースであることが多いイメージが自分の中であって、立ち絵と背景だけで説明しきれないことは地の文やセリフで表現することが基本だと思っている。

 

 それは、媒体に対して最適化された表現方法の一つだと思っているのだが、今回の「薄桃色」は、かなり一般的なビジュアルゲームのような表現が多かったように思う。

 

 まず1つ思ったのは「間」の多さ。

 

 これは今回に限った話じゃないが、シャニマスのコミュはかなり間を使ったテンポの管理や雰囲気づくりを大切にしている印象がある。

 

 今回で言うと、例えばオープニングでのレッスン後のシーン。賑やかに去っていく大崎姉妹の足音に対し、桑山は言葉こそ発しないものの、足どりは重い。直前の「アプリコット」という雑誌への反応も含め、どこか、不穏の種が生まれたような気配が生じる。

 

 このような、場面に貯めや余韻の間を作ることによって、「語らずともうかがえる部分」を多く作るのは、シャニマスコミュの特徴的な演出の一つだ。

 

 これは、場面を印象的に立てるのに大きく作用しているうえに、間に想像を膨らませるため、読み手の没入感も生み出す。

 

「薄桃色」では、アルストロメリア3人の互いを思うが故の心の揺らぎを、間を用いることで表していた。

 

 2つ目に優れていたと思うことは「音」。それもSEが優れていると思う。

 

 シャニマス、とにかくSEが印象的で、前述したようにキャラの心象表現に「足音」を使ったりするなど、細かいところだがシーン1つ1つをより印象を強める。

 

 個人的に「薄桃色」のSEで特に好きなのは3話。桑山と大崎甘奈の部屋でのシーン。BGMがない場面で、彼女たちの生活音が響く。これが、無音よりもさらに場面の静かさを際立たせていて、それが2人の心の描写をよりクリアにしている。

 

 そして、もう一つよかったと思うのが「背景」。

 

 今回はとにかく背景差分が多いコミュで、それがとても有効に作用している。

 

 気分が沈み視線が落ちる場面で足元目線の背景があったり、アルストロメリアの思い出を思い出す場面でこれまでのイベコミュなどの背景が出てきたり。

 

 


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 また回想シーンでは、言った人物を出したり出さなかったりすることで、セリフを言った時の表情ごと思い出させるのか、あるいはセリフの声音だけを集中して思い出させるのか異なるので、単なる回想にもとらえ方に違いが出る。

 

 他にも細かい状況理解も視覚的にかなりしやすくなっており、ビジュアルの情報でテンポを崩さないように雰囲気を作っている。かなり配慮の行き届いた演出だ。

 

 

 

 以上のように、細かい部分の演出に、シナリオへの感情移入を深める工夫がされていて、気が付くとどっぷりその物語にはまってしまうと思うのだ。

 

 脚本自体の巧みさもあるが、それを見せるビジュアルノベルとしての演出の丁寧さ。それが、シャニマスというゲームのコミュの魅力である。

 

 「薄桃色にこんがらがって」は、それを再確認させてくれるコミュだったと思う。

 

 

 

©2018 BANDAI NAMCO Entertainment Inc.

2019年、ネクサス系統を『感情』にした12のモノ

 

 

 

 

 

 

 

 

 2019年が終わる。今年もオタクである僕はたくさんのコンテンツの波に飲み込まれ、たくさんの笑顔と涙を消費しまくった。

 その時の想いはいつだって瞬間瞬間の物。だからこそ、その時の想いで少しでも残るよう、今年特に印象に残った物語についての感想を残していこうと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1 天気の子

 

 「君の名は。」で歴史的大ヒットをぶちかまし新海誠監督最新作。
 単独でも記事を書いたし、世間で永遠に話題が上がるからいまさら言うような作品ではないのかもしれないが、やっぱり本当に面白かった。
 鮮やかな天気の描写とか、これでもかってくらい繊細に作りこまれた音響とか、あえて挙げるのが馬鹿らしいほど魅力に溢れてはいるけども、やっぱり僕は、青臭い意志が世界を変える話を照れも恥じらいもなく全力で描き切ってくれたところが一番好きだ。
 挿入歌「グランドエスケープ」を聞きながら、空の中で帆高の叫びを聞いた時に感じた、あの何物にも代えがたいカタルシス。それが、この映画に関する思いのすべてだと思う。

 

 

 

2 劇場版仮面ライダージオウ

 

 国民的ヒーロー番組、仮面ライダーの平成シリーズ20周年記念の仮面ライダージオウ。その劇場版は、まあなんというか、とんでもない作品だった。
 平成ライダーというコンテンツが歩んできた、商売とエンタメの間で揺れるガタガタできれいさとはまるでかけ離れたその過程を、よくぞここまでの作品に仕上げたものだ。
 ノリと勢いは半分くらいギャグではあるのだけれど、「必死に生きた瞬間瞬間が僕らの歴史だ」というあまりにもかっこいいメッセージがあるからか、無茶苦茶なこの話が、なぜだが不思議とエモいのだ、
 凸凹した歴史に、開き直った、けれど最高のカーテンコールをたたきつけたこの作品は、まさに平成仮面ライダーの時代を締めくくるのにふさわしい傑作といえるだろう。

 

 

 

3 やはり俺の青春ラブコメはまちがっている 14

 

 僕の中学時代をぶっ壊しかけた、思春期に読むと拗らせ必須の、残念系ラブコメのレジェンド。
 一時期より刊行ペースがヨクバリスより遅くはなっていましたが、とうとう今年完結。テレビアニメ3期が決定していますが、とりあえずはここで一区切り。
 思いはめちゃくちゃシンプルなくせに、自意識とか理屈とかいろいろなものに振り回されて、つかず離れずを繰り返した奉仕部の3人。結局のところ、彼らは最後の最後まで素直になれない面倒な奴らだったけれども、この14巻でようやく、不器用なりに近づき方を得たのだ。
 本当に、長い回り道をするようなら青春ものだった。彼らが素直だったらきっと3巻もあれば終わったストーリーだと思う。
 けれど、その遠回りに意味がなかったとは思わない。彼らが1年かけて経験してきた紆余曲折全てが、僕にとってはかけがえのないものだった。正解が欲しくて、本物が欲しくて悩み続けた彼らの日々が、大好きだ。
 なんだかんだ、この小説が僕の青春の隣にあってくれてよかった。今は素直にそう思える。

 

 

 

4 バンダイナムコエンターテインメントフェスティバル

 

 遊びきれない毎日を僕らにくれるエンタメ企業、バンダイナムコエンターテインメント有する数々のゲームやアニメ作品が集結する夢の音楽フェス。
 僕の今のホームであるアイマスの良さをしみじみ感じたり、今年触れ始めたばかりのラブライブをたたきつけられたり、ぼくの古の青春であるテイルズやガンダムをたたきつけられたりしたが、断トツ泣いたのはFLOW。それも少数派かもしれないが、「INNOSENSE」だ。
 ぼくはずーっとテイルズオブゼスティリアザクロスというアニメが大好きで、その大好きな作品のすべてを表すかのようなこの曲が大好きだった。
 聞けた。よかった。
 ああ、生きててよかった。

 

 

 

5 青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない

 

 いやビビったくそいい作品だった。
 正直最近アニメを1クール完走する体力がなくなっているんだけれど、そんな僕でも最終話でついつい駆け抜けってしまったテレビアニメ版から数か月。気が付いたらすっかり人気アニメになっていた青春ブタ野郎
 さすがに映画が公開される頃にはちょっと熱は引いていたけど、まあ多分面白いだろうと思っていってみたらまあ出来がいい。
 テレビアニメのころから思っていたが、なんというかこの作品キャラの立て方が絶妙だと思う。ちょっとひねくれた感じの会話回しがお話のベースなのだけれど、それが変に滑ってる感じもなく、程よく作品の雰囲気を作ってくれてると思う。キャラもコミカルなところとシリアスな一面のバランスが良いし。
 劇場版はアニメシリーズから通しての謎だった翔子のお話を回収し、一つのグランドフィナーレを迎えた。本当に、追っていてよかったと思う。

 

 

 

6 りゅうおうのおしごと! 10

 

 僕はライトノベルを読んで泣ける人間だったんだと初めて気づいた。
 途中から涙を流しながらそれでも、必死にページをめくったものだ。
 ロリを前面に押しながらもロリが苦手な僕でもつい読みふけってしまうくらい真剣な勝負師たちの世界が描かれる傑作将棋ライトノベルである本シリーズ。
 ここまでの9巻でも数多くの騎士たちの生きざまに心揺らされてきたが、この10巻目の、空銀子を取り巻くお話は一つの到達点であったように思える。
 そもそも論ぼくはりゅうおうのおしごとだと主人公である八一と銀子が好きなキャラで、業界の最前線でトップであり続けようとする八一の話と同じくらい、純粋な思いで将棋の化け物たちが見ている景色を目指そうとする銀子の物語が好きなのだ。
 だからこそ、9巻までのお話で心折れそうになったこともある。けれど、この10巻でようやく、銀子の想いが大きな成果を生む時が来た。
 そのドラマに、僕は涙を流さずにはいられなかったのだ。
 本当に素晴らしいライトノベルだと思う。

 

 

 

7 夢見りあむ

 

 突如シンデレラガールズに現れ、あれよあれよという間に4段飛ばしでスターダムを駆け上ってしまったザコメンタルアイドル。
 実装当初よりあけすけな言動とか顔をかなり好んでいて、ゆっくりと見守っていきたいと思っていたが、あまりにも彼女を取り巻く状況とわいてくる人種が無理すぎて、ちょっと追いかけるのが嫌っていうかアレルギーみたいなのになりかけていた。
 でも、なんだかんだやっぱり僕は、この子が好きなんだなあと今は思う。極端に脚色されているようでいて、彼女が持っている弱さはどこか普遍的なものでもあり、だからこそ彼女の言葉は面白く感じる一方で、すっと胸にきたりすることもある。
 もしかしたら僕らには夢見りあむみたいな一面を誰しもが持っていて、あくまで彼女はそれを隠せないだけなのかもしれない。だからこそ僕は彼女に共感するし、それゆえ「頑張れ」というエゴイズムを隠せない言葉をかけたくなるのだ。
 彼女がこれからどうなるのかわからないけれど、僕は彼女に、世間の声なんて無視して、進みたいように進んでほしいと願う。
 僕はそれを、果てまで一人で見守っていこうと思っている。

 

 

 

8 劇場版ラブライブサンシャイン Over the rainbow

 

 アマゾンプライムで無料だったからと見始めてみたラブライブ。あれよあれよという間にドはまりし、気づけば劇場版まで見終わってスクスタもスクフェスも始めた。今日はダイヤさんのバースでガシャをぶん回した。ダイヤさん可愛い好き。
 無印は無印で好きだったが、やはり僕はサンシャイン派。正直なところラブライブのアニメはアニメとしての出来がいいかといわれるとそんなことはないと思ってて、結構強引な展開とか極端な描写があったりとして、荒さは目立つと思う。
 ただそれ以上に、僕はラブライブサンシャインが持っていたまっすぐなテーマに惹かれたのだ。
 「輝きたい」をテーマに、等身大の自分を一歩踏み出してがむしゃらに頑張る9人の少女。かなった夢もあれば、諦めなくてはならなかった大切なものもあった。けれど彼女たちは、そうやって歩いてきた道のりに、確かに自分にとっての輝きを見出したのだ。
 自分の心との戦いを、輝かしくも切なく、活き活きと描かれた全26話のテレビシリーズ。最終回のライブシーンはすべての歩みに思いを馳せ胸がいっぱいになった。
 そして、劇場版では「その先」に行く少女たちの葛藤が描かれる。
 歩んでいく未来への不安。昨日とは違う周囲。過程に答えを見つけたテレビシリーズの後日談としては、ある意味で蛇足なのかもしれない。けれど、前へ進もうする彼女たちを、終わりまでやり切ろうとする意志を感じたからこそ、僕はこの劇場版があってよかったと思う。
 スクールアイドルという、限られた時間で夢を見る少女たちの物語。今度、第3の物語がアニメになるという。楽しみだ。動くかすかすが見たい。

 

 

 

9 Tokyo 7th sisters EPISODE4.0 AXiS

 

 EPISODE無料公開中だし音楽もストリーミング配信始まったし履修すっか~と軽い気持ちで見始めたナナシス。EPISODE4Uを見たぐらいからシナリオを進める手が止まらなくなって、1か月くらいで0.7まで読み切ってしまった。
 近未来という魅力的な世界観を音楽で支えながら、個性的なキャラたちが前に進んでいく様が眩しいメインシナリオ。それが僕の3.5までのナナシスの評価だったが、4.0で運営はとんでもないものを投げてきた。
 「勝者の裏には敗者がいる」
 夢売る商売であるアイドルをモチーフにした本作において、「人気商売」としてのアイドルの本質を使って、夢の裏にある「現実」を最悪の「敵」を通して克明に見せつけてくるのが、このEPISODE4.0だ。
 信じていた価値観が根底から覆され、それでもなお自分を裏切らぬために、一人の人間としてステージに上がろうとするアイドルたち。最終盤でのステージ上でのハルの言葉が、今でも僕は忘れられない。
 アイドルという存在を通して、より深いところまで人間の成長ドラマを描くナナシス。あっという間に夢中になってしまった。
 ライブに行きたい。

 

 

 

10 大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL

 

 発売は去年だが買ったのは今年なので今年のこととして話す。
 死ぬほどやった。多分500時間はいじった。今でも毎週フレンドの誰かとタイマンに励む日々。勝てねえ。みんな強すぎだろ。てか1年たってメインキャラ決まったの最近だしそいつの世界戦闘力6桁だしよお。俺弱いな?
 大会動画見るようになって神試合を見てはモチベが爆上がりしては野良でボコられなえて切れて発狂して死ぬを繰り返す日常。でも俺はこのゲームをやめられない。
 楽しい。辞められない。感情がぐちゃぐちゃになっても、たまにある勝利を忘れられない。
 頑張ろう。来年終わるまでにメインが確定してそいつが自分を少し褒められるくらい強くなってくれたらいいな。とりあえず頑張ろうぜソニック

 

 

 

11 アイドルマスターシンデレラガールズスターライトステージ 「Fascinate」

 

 シンデレラガールズに現れた7人の新アイドル。僕は未知が既知になる瞬間が大好きで、アイドル追加のお知らせを聞いた瞬間から首をキリンより長くして待っていた。
 そしたら曲とボイスを引っ提げて真っ赤な二人組がやってきた。
 一人は謎のお嬢様。どっかで人生諦めてそうな顔をして、なんもかんも知ってるみたいにニコニコしてる。
 もう一人はその従者。自分を常に主の一歩後ろに置いていて、自分のすべてを他人の物語のパーツかなんかだと思っているかのように不愛想にしている。あとこっちへのあたりがつええ。
 そんな、どこか不思議な関係の2人は、緩やかに終わりを迎えるであろう物語を2人だけで歩いていたのだけれど、ある日突然、3人目の登場人物であるスーツ姿の魔法使いで急展開を迎える。
 主は、輝かされること受け入れた。
 従者は、一歩前に出ることを決めた。
 閉じた世界は開かれて、出会いから始まる第2章。それがイベントコミュでは描かれた。
 一風変わった新アイドルの個性と、彼女たちの新たな始まりと、それを通して「仲間が増えることの意味」まで描いたこのコミュは、シンデレラガールズの新時代を告げる居素晴らしい、傑作のコミュであると自分は確信している。
 「始まり」は紡がれた。その先の未来を、今は待とう。

 

 

 

12 アイドルマスターシャイニーカラーズ 「Stan dew by me」

 

 ああ本当に、どうしてシャニマスはこんなに僕の心を揺さぶりやがるのか。
 3回目のイルミネイベ。主役は黄色なムードメーカ、八宮めぐる。
 ある学校の文化祭にテレビ番組の企画で参加することになったイルミネ。一般の人たちに見守られる中、番組が用意したゲームに挑むことに――というのが概要になる。
 このコミュで最も重要な要素は、「八宮めぐるのパーソナリティ」についてだった。
 【チエルアルコは流星の】のコミュなどでも描かれていた、めぐると周囲の関係性と、それに対するめぐるの想いを、さらに1段深く掘り下げた形になる。
 全体的にスペックが高く見えるし、コミュニケーションも快活で友達も老いであろうめぐるだが、ハーフということもあり、ほんの少し目立つところが少し臆病なパーソナリティを構築するに至っているようなのだ。
 彼女は部活の助っ人などの、「人の役に立つ役割」になることを通して、誰かの隣に立ってきた。そうあれば人の近くに入れると思ったから、なのだろう。
 しかし、今回めぐるはゲームのルールでほかの2人を阻む役割になってしまう。
 自らの望みと与えられた役割の中でもどかしさを抱えることになる。
 こういう、些細な出来事からその子のクリティカルな部分を描き出すのが、シャニマスは本当に優れていると思う。
 悩みながらも敵としての役割を全力で演じるめぐる。しかし、真乃たちの活躍でプレイヤーとしてゲームに復帰、託された「役割」をこなしゲームを勝利に導く。
 ゲーム終了後、話題はめぐるを助けたときのことに。勝利のために役割を託されたのだと思っていためぐるに対し、真乃は素直な言葉を伝える
 「何かを考えていたわけじゃなかった」
 「ただめぐるを助けなきゃと思った」
 それは、何者でもない、「八宮めぐる」をまっすぐ肯定する言葉。
 めぐるという一人の女の子のすべてを受け入れる言葉。
 それは、めぐるにとって、どんなにうれしい言葉だっただろう。
 だって、僕もうれしかったんだ。めぐるに、こう言ってくれる仲間ができて、本当に良かったって。
 真乃の言葉を聞いた時、本当に涙が止まらなくなった。
 ああ、本当に、良かった。
 よかったね、めぐる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 2019年は今までで一番泣く年になった。素晴らしいコンテンツにたくさん出会えた。


 2020年は、今まで以上の熱量をもって様々なコンテンツを深堀し、感情をとがらせていきたい。


 もちろん、物語との出会いは一期一会ではある。だからこそ今年出会えた素晴らしきドラマに、その作り手に、感謝を。


 ありがとう。僕の2019年は、とても楽しい1年でした。

 

 

 

 

 

 


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「H-A-J-I-M-A-R-I-U-T-A-!!」のせいで俺の中でナナシスが始まりすぎている

 

 

 こんにちは。にわか支配人のネクサス系統です。

 

 長年、「ナナシス……ナナシスなあ……曲は良さげなんだが……忙しくて……」みたいなことを言いながら触れたり触れなかったりしていたナナシスですが、此度のサブスク解禁をきっかけにがっつり触れだしております。

 

 先日とりあえずEPISODE KARAKURIが読み終わりまして、とりあえずEP2.0までは一通り読み終わりました。どうでもいいけど4UといいKRAKURIといいライバルユニットの話出来良すぎじゃない? 特にKRAKURIまじでノーマークだったのにマジでちょっと泣きかけたんだけど。

 

 

 

 まあそんな進捗なので、とりあえず2ndアルバムくらいまでの曲を中心にぐるぐるしておりますが、やっぱり曲がいい。

 

 近未来モチーフということもあってか電子音が多いのが好きなんですよね。世界観にもあってるし、何より個人的に好み。楽曲制作陣も普通にヒゲドライバーさんとかいておったまげてます。

 

 残念ながら僕の押しであるエイちゃんはまだ楽曲をもらってないのですが、ゆえに一周回ってフラットに楽曲が聞けそうとか思いつつ、今日は特にぶっ刺さった曲のお話を。

 

 

 

 

 

それは、「H-A-J-I-M-A-R-I-U-T-A-!!」です。

 

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「H-A-J-I-M-A-R-I-U-T-A-!!」 作詞:SATSUKI-UPDATE 作曲:fu_mou



 

 

 

 

 僕はアイマスでもラブライブでも死ぬほど全体曲のオタクでして。全体曲が作品のコンセプトを深めているのはいいコンテンツという持論もあるくらい。

 

 そんでこのハジウタちゃんはナナシスの主人公的ポジの777SISTERSの1曲目。

 

 

 

 いや完璧でしょこの一曲目。

 

 まずもう入りが優勝なんですよ。「春舞う綿毛のように この歌 届けるよ」だぜ? もうこの時点で120点。

 

 この歌は「新たなアイドルの始まり」を歌っているのと同時に「この歌を受け取った人の始まり」を望む歌であることをわずか1フレーズで表しきっている。情景が浮かぶようだぜ。

 

 彼女たちが始めた思いが僕らに届いて、綿毛が来年の花を咲かすように新たな始まりを生む。この始まりの連鎖がアイドルソングとしてマジで至高。

 

 夢を見ている女の子の曲として。夢を見させるアイドルの曲として。2つの側面の始まりを飾らない言葉で歌い上げるこの曲は、ナナシスの、ひいては777SISTERSのオープニングテーマとして文句なく素晴らしい。

 

 ここからハジマル物語、見届けないなんて選択肢あるだろうか? いや、ない!

 

 そう思わせてくれるくらい最高の、まさに「始まり歌」だと思いました。

 

 

 

 これはハジウタに限った話じゃないんだけど、ナナシスは「アイドル」の表現が秀逸で好きなんだよな。「Star Gritter」とか。この話もいつかするかもですが。

 

 ともかく、ナナシス、マジでハマりました。これからもナナシスの深淵を知るべくエイちゃんの曲を緩く待ちながらナナシス遊んでいきたいと思います。

 

 次回は「WITHC NUMBER 4が俺の心をとらえて離してくれない(仮)(未定)」でお会いしましょう。では。

 

 

 

 

 

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